Vamos福島
負の経験-挫折-
 今から、20数年前の話。

 大学生になり、ある最初の講義の時間、N教授からこんなことを言われたことを今でも覚えている。

「学校の先生になるなら、負の経験をたくさんたくさんこの4年間の中で経験しなさい!」

「負の経験!?」

「例えば、失恋をしなさい。失恋をしたものでなければ、君たちがこれから出会う子供たちが、失恋をした時に、心からの言葉で語ることはできないから。また、挫折をいっぱいしなさい。これも同様に、君たちが出会うだろう子供たちのほとんどが多くの挫折を味わい、暗中模索になる。(エリートなど一握りである。)その時に、挫折を経験したことのない教師が、どうしてその子供たちを立ち直らせることができるのか。君たちが目指す教師と言う職業は、そんな人間が目指すべきところである!」

 また、こんなことも言われたことを覚えている。

「いろんな経験が必要な人間が、私の講義に真面目に出席しているようでは、いかんな! そんな時間があるのなら、バイトでもして、人間としての肥やしを増やしなさい!」

 この言葉をまともに受け取った私は、翌週から、このN教授の講義のある日は、明けても暮れてもバイトに精を出した。時たま講義に顔を出すと、私の机は、荷物置き場になっていた・・・田舎者の私は、その光景を見る度に、都会人にだまされた!と本気で思ったことを今でもつい昨日のことのように思い出す。(苦笑)


 しかし、大学生活4年間で数え切れないくらい行ったたくさんの職種のバイトのおかげで、多くの物を学び取ることができたし、たくさんの人間関係を構築することができたし、その出会い(仕事や人全てを含めて)から、一生の宝物を得ることもできたのは事実であった。

 「一生の宝物って!?」  う~む・・・これってはっきり断言できるものを提示することは難しいけど、それら全てが今の自分の一部を形成している!それだけははっきりしているので、私自身が宝物!?って感じかも知れません。

 「意味がよく分かりません!」 そうですよね、言ってる自分もよく意味が分かりませんので!!(苦苦笑)

 とにもかくにも、あれ以来、負の経験を何回、いや、何十回、いや、何百回経験してきたことか・・・

 それでもこの46年間生きてこれたのは、その経験が生きる糧になってきたからなのだと本気でそう思っている・・・




 昨日、今春から高校3年生になった長男が、インターハイ高校サッカー大会地区予選の2回戦で早々と敗退した。県大会出場を目指し、あわよくば全国大会出場を目指していた者が・・・


 家に帰ってきてからの様子を見ていると、それはそれは意気消沈。何度、ため息を聞かされただろうか・・・


 かける言葉がなかなか見つからなかった。


「あんなに冬に走り込んだのに・・・ あんなに練習したのに・・・ 」 


 ぼそっと、吐き出した言葉に、慰めの言葉が見つからなかった。


「次の高校選手権があるじゃないか! がっかりする暇があったら、練習せよ!!」

 
 心の中で叫ぶその言葉を、口に出すことはできなかった。


 走るこんだ者にしか分からない思いを、頂点を必至に目指そうとした者にしか分からない思いを、そう易々と覆すことは、なんびとにもできない! 今から30年近く前に、必至に甲子園を目指してばかのひとつ覚えのように野球に明け暮れた自分だったので、息子の心の痛みが、痛いくらい分かるような気がして、ため息を知らないふりして明るい話題を食卓に投げかけることしか、私にはできなかった。(父親としては、大失格だったと思う。けれど、その時は、同じアスリートとしての思いでいっぱいだった。)


 
 
 『負の経験』 これは本当なら絶対に味わわない方が良いと思う。だって、その経験をすればするほど、辛く、悲しいものなのだから。 だから、誰だってそんな経験を率先してしたいなんて思うわけがない。


 でも、それはどうして降りかかってくる。特に、スポーツの世界に身を投じている者には、絶対に避けられないものである。


 だからその経験を味わわなくてもすむように、皆、必至に毎日毎日、懸命に走ったり、投げたり、蹴ったり、打ったり・・・・・・繰り返し繰り返し行っているのだと思う。最後に笑えるように・・・・


 けれど、そう簡単に上手くいかないのがこのスポーツの世界である。

「そんな経験をしたくなければ、スポーツなんてしなければいい!」

 本当にその通り! おっしゃる通り!!

 その先に待っているだろう挫折を恐れる者は、スポーツ、特に競技スポーツに関わるべきではない!

 と言うか、これはきっとスポーツに限ったことではないと思うけれど・・・

 
 何かに真剣に打ち込み、我を忘れるほど何かに没頭する者に訪れるその代償は、本当に辛く悲しいものが多いと思う。

 
 しかし、しかし、その代償を味わえる人間は、それを本気でやりきった者にしか味わえない、大いなる勲章だと思う。

 「そんな勲章などいらない!!」

 そうだよね、誰だってそんな勲章はいらないと思う。


 でも、その勲章は、時間が経てば経つほど輝きを増し、生きる上で、大きな大きな力に変貌を遂げていくのだと言うことを、声を大にして言いたい!

 
 その勲章をたくさんたくさん持てば持つほど、人生が、とても愉快でとても充実したものになって行くのだと言うことを、声を大にして言いたい!



 だからこそ、何事にも本気で、何事にも真剣に、何事にも無我夢中になって、何事にも・・・・・


 その先に何が待っていようとも、恐れて尻込みすることなく、今を必至に生きることが大いに重要なのだと思う。


『苦あれば楽あり!』 人生は、そんなに容易なものではない。 『苦あれど苦あり!』 人生とは、そんなものである。


 けれど、いつの日か、苦が楽に変わる! それは立ち止まっている者には決して体感できないことである。

 それがいつになるかなんて、決して分からない。でも、その日は必ずやってくる、いつか、いつの日か・・・




「負の経験=挫折をたくさんたくさんしなさい! その心を分かる人間になるために!!」


 苦労は買ってでもせよ! 


 若人よ、いつかこんな言葉を吐ける大人になる日まで、大いに大いに苦しみもがき給え!


 人生はそんなに捨てたものじゃないぞ! 一度や二度の挫折でくじけるな!!


 そんなんでくじけてたら、俺なんて、今頃木っ端微塵になって宇宙のちりの更に小さな小さなかすになってしまっているだろうよ!!(大笑)




☆「今日のブログは、親ばか丸出し!?」 そうとらわれても仕方がないかも知れません。けれど、これはもちろん我が息子へのメッセージでもあり、懸命にサッカーに向き合っている我がクラブへの子供たちへのメッセージでもあり、自分自身へのメッセージでもあり、○○さんへのメッセージでもあり・・・・・と言うことを追記しておきます。ご理解頂ければ幸いです。と言うか、分かる人にだけ分かってもらえればそれで結構なのですが・・・



☆本日、土屋健二氏ブログに、先日行われたサッカー教室での様子を記載した内容が掲載されました。ホームページリンクコーナー内にある、『土屋健二氏ブログ』をクリックし、ぜひとも拝読して下さい。土屋氏の今回の教室にかける思いがどれほどのものだったかを大いに感じとることができますので!!(私は、超感動してしまいました!! 改めて、土屋さん、ありがとう!!!!!です。 併せて、奥様にも感謝感謝です!!) 尚、明日以降に、2日間の様子を記録した写真をトップページに掲載します。ご覧下さい。
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