Vamos福島
兵どもが夢の跡
 今から約27年前の夏、高校生活の全てを甲子園を目指すことだけに捧げ、ただその一点に集中し、勉強など二の次三の次・・・野球狂になっていた私は、シード校2回戦敗退の屈辱と、野球に捧げた全ての時間が終了してしまった虚脱感に駆られ、18才の夏の約1ヶ月近く、ひきこもりのような状態になっていた。来る日も来る日も、何もやる気が起きず、ただただ布団にくるまって、狭い部屋で過ごしたあの夏。人生の全てが終わってしまったような感覚に陥ったあの夏。

 あれから27回の夏を過ごした。

 今年の夏は、もの凄い猛暑で、来る日も来る日もサッカーに明け暮れ、真っ黒に日焼けした。

 27年前の夏は、一体暑かったのだろうか、それとも・・・・・・



 本日、高校サッカー選手権大会準決勝戦を観戦してきた。


 勝利を手中にし、歓喜に沸き返る高校生の姿。とてもまばゆかった・・・


 その姿とは対照的に、サッカーに明け暮れた日々に終止符を打たれた、つまり敗北した高校生の姿。


 誰もが涙し、友と抱き合い、ピッチから立ち上がることもできない・・・




 彼らの心の痛みが手に取るように感じられ、心の叫びが耳元で大きく大きく聞こえてくるようで、心が痛かった。


 「俺は、明日から、いったい何を目標に生きればいいんだよ!!!」


 27年前の夏、狭い部屋の中で、何度となくつぶやいた言葉が、泣きじゃくる彼らの心の中から聞こえてきたような気がして、たまらない気持ちになった。


 
 本気でこれからもサッカーに関わっていける時間を持つ人間は、きっとほんの一握りの数に違いない。
 


 「この悔しさをバネに、次のステージで・・・」


 それが叶えられないのが、高校生なのだと思う。


 だからこそ、見ていて本当に辛く切ない気持ちが痛いくらい伝わってきた。


 試合終了のホイッスルは、次の試合へのキックオフの笛・・・・・そうならないことが分かっているから、彼らはあれほどまでに号泣号泣号泣・・・



 でも、あえて言おう!


  
 人生が終わってしまったと来る日も来る日も本気で考えていたあの夏から、私は27年間も生きることができた。


 その間、いろ~んな人生が展開されてきた。苦しさも楽しさも・・・・いろ~んな思いをしてきた。


 試合終了のホイッスルは、新たな人生へのキックオフの笛なんだぞ!!


 君たちが、高校生活、青春時代の全てをサッカーに捧げた時間は、これからの人生の財産なんだぞ!!




 27年前の夏、こんなことを考えることができていたら、こんがり日焼けでもして、楽しい思い出がきっといっぱいいっぱいいっぱいできていただろうになあ・・・
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック